昔働いていたブラック会社を語る3
どもGawaです。
「昔働いていたブラック会社エピソードを語ります」続いて書いていきます。
今回は③となります。
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昔働いていたブラック会社エピソードを語ります③
■風呂も入らず、洗濯もしないT先輩
レジ部門で年長のT先輩という人がいます。33歳くらいです。
T先輩は実質レジ部門のリーダーのようなもので、この人がレジ全体の指示を出しています。T先輩は優しい人で俺のような社会を何も知らない若造にも1から仕事を教えてくれました。T先輩目当てで店に来る固定客も結構います。
人気の先輩です。俺もだいぶお世話になりました。
ある日のことです。俺は同僚からコソコソと耳打ちされました。
同僚「なんか最近T先輩くさくないか?」
俺「くさい…?」
同僚「汗臭いんだよなーあの人…残り香ハンパないぜ」
実は俺も前から感づいていた、確かに汗臭い。
何日もお風呂に入っていないようなニオイがT先輩の周囲からする。
でも俺は直接先輩にはそのことを指摘できず、レジ部門にもう一人いる先輩にワケを訊いてみました。
先輩「あぁ…あの人いつも最近帰るの午前2時とかだからね…色々時間無いんじゃない?」
俺「午前2時に帰ってまた6時に出社するんですか…?」
先輩「リーダーだからね~…」
この時点で大体気づいた。T先輩はリーダーだけあってチラシの作成や発注など他の誰よりも仕事量が多い、それで帰るのがいつも遅くなっていたんです。帰っては寝て、起きたらまた仕事へ向かう…最悪ルーティンワークを繰り返していたんです。
でも…それは分かるんだけど…スーパーの仕事でコレってかなりヤバイんじゃ…。衛生的にも色々アウトじゃないんですかね。しかも社長夫人はいつもうるさいのに、この件に関しては
何も言わないんです。
ますます異常だと思いました。
■賞味期限切れの牛乳を割安で売る
俺「ゲゲッ売れ残りの牛乳がこんなにも!」
賞味期限切れの牛乳がいくつか見つけました。
知ってると思いますがスーパーで賞味期限が近くなった商品は何割引きか安くして売ります。そして、期限を過ぎたら廃棄しなければいけない決まりがあります。
期限を過ぎた商品は何があっても売ってはいけません。
理由は消費者がそれを食べて万が一身体を壊した場合、その商品を売った店に責任が問われるからです。その後保健所から立ち入りが入り厳重注意、最悪スーパーが潰れます。
まぁこんなの経験者じゃなくても分かりますよね。常識です。
牛乳の期限切れほど危険なものは無いと思います。
俺はまとめて廃棄しようとしましたが、いつものように社長夫人がやってきました。
夫人「1日くらいで牛乳なんか腐らないから!4割引よ!」
俺「え、いやでも牛乳ですよ!?」
夫人「うるせぇ!」
そして開店。
夫人はおばあちゃんに例の牛乳を勧める。
夫人「おばあちゃん!この牛乳安いよ!4割引!どう?」
おばあちゃん「ん、そうねぇ…じゃあ…買うかね」
今だから言えますがここのスーパーは牛乳以外にも沢山の期限切れの商品をお客さんに売っているのを俺は知っています。惣菜や袋生麺、ヨーグルト、生物のたらこ、明太子。そして今回の牛乳です。
夫人が去ったのを見計らってT先輩と俺は動き、おばあちゃんに牛乳の事を説明し、返金して商品を返してもらいました。
おばあちゃん「でもねぇ…アタシも1日だけなら大丈夫だと思うんだけどねぇ…」
俺「いやスーパーで売ること自体駄目なんですよ(;´Д`)」
夫人には全て売れたと嘘をつきました。
もちろん廃棄しました。1つ残らず。
■俺、先輩から思いっきりぶん殴られる
レジで12時間立ちっぱなしだとお腹が空きます。
もちろん途中で昼食は挟みますが、昼の12時に食べるので夜になるとグーグー腹が鳴りうるさいのです。
当時18歳の俺はとにかく腹を空かせていました。
夜8時頃、俺はレジ作業を他の人に任せて外に出ている商品を片付けていました。
12時に昼飯を食べて8時間経っていました。もちろん胃の中は空っぽでお腹グーグーです。普段なら我慢するんですが、その日はどうしても我慢できませんでした。
俺(今客いなくて暇だし…ちょっとくらいならバチは当たらないよな)
すかさずロッカールームへダッシュし、ランチパックを取り出しコソコソと影で食べました。
今でも鮮明に覚えています。あれは卵サラダのランチパックでした。
俺「うん、おいしい!」
8時間何も食べていなかったせいかランチパックがクッソ美味く感じました。
疲れて足が棒のような時に食べるパンは格別の旨さだぜ!
夢中で食べていると横から思いっきりぶん殴られました。
ハッとして振り返ると青果部門の先輩(41)が立っていました。
何が起こったのかわからなかったので黙っていると有無を言わさずもう一撃拳が飛んできました。2回もぶん殴られる俺。
青果先輩「あにやってんだちょっとこいオラァ!!!」
そのまま俺は社長夫人の元へ連行され、全てを話しました。
そこで夫人から強烈なビンタをくらい2人から説教を受けたのを覚えています。
夫人「アンタのそういうコソコソやるところがなさっけない!!!」
青果先輩「次もう一度やったらぶっ殺すからな」
今度パンをコソコソ食べたら俺は殺されるそうです。
殺すと言われたのは鮮明に覚えています、言われた方は覚えてるもんです。
二度と職場では間食しないことを心に誓いました。
でも俺は知っています。俺以外にも殴った先輩含め、社長夫人もその他の沢山の社員も俺と同じ方法でコソコソ食べていることに。
■いつの間にか辞めていた同僚
同じに入社した同僚が1人見当たらないことに気づき、先輩に聞きました。
俺「すいませんアイツってどうしたんですか?」
先輩「とっくに辞めたよ 札幌に帰ったわ」
どうやら入社3ヶ月で会社を辞めて地元札幌へ帰ったそうです。
風の噂だと実家近くの小さいスーパーでパートをやっているだとか。
ソイツとはLINEも交換していましたがいつの間にか消えて完全に音信不通になりました。
どんどん数が減っていく同僚達…。
あの時の俺は、根性ねえなとか親に申し訳ないと考えないのかと思っていました。
正直消えた同僚に対して蔑みの感情しか持っていませんでした。
しかし今になって気づきました。
本当にバカだったのはブラック会社に2年半もいた俺だったことに。
もし時間を巻き戻せるのなら速攻でブラック会社を辞めます。あの2年半は本当に無駄な時間でした。それもよりによって18~20歳…人生で一番楽しい時期ともいえるあの時。
④へ続く…(近日公開予定)